小松亮太さんは、とても素晴らしいバンドネオン演奏者です!
恥ずかしい話ですが、小松亮太さんを知るまでは筆者は正直アコーディオンとバンドネオンの違いも知りませんでした。
小松亮太さんと葉加瀬太郎さんのリベルタンゴ
アコーディオンとバンドネオンの違い
アコーディオンとバンドネオンには大きく分けて3つの違いがあります。
①鍵盤の形
アコーディオンは周知の様にピアノのような鍵盤がついています。]
一方のバンドネオンにはボタン型の鍵盤がついています。
タンゴの演奏で用いられる標準的なバンドネオンには左33個、右38個の合計71個のボタン型の鍵盤がついています。
このボタン型の鍵盤の配列が不規則であり、伸縮の度合いにより発音が変わります。
それゆえに習得が難しく「悪魔が発明した楽器」と呼ばれているのです。
②持ち方
アコーディオンの背面にはベルトがついており、お腹側に抱えるようなスタイルで演奏します。
一方、バンドネオンはボタン型の鍵盤の手前についているベルトに手をひっかけて演奏します。
バンドネオンは重さが7キロ前後あり、座った姿勢で膝の上に置いて演奏することも多いです。
③音色
アコーディオンの音色が丸くソフトな音色だとすると、バンドネオンの音色はシャープでストレートです。
そんなバンドネオンの音色がタンゴの曲にピッタリということで、バンドネオンはタンゴ発祥の地アルゼンチンで広く普及していきました。
バンドネオン▼
アコーディオン▼
バンドネオンの歴史
元々、バンドネオンはアコーディオンから派生した楽器です。
オーストリア・ウィーンにてアコーディオンが開発されたのは1829年のこと。
その後、アコーディオンを参考に、コンサーティーナという楽器が開発されます。
さらにドイツの楽器製作家のハインリヒ・バンドがコンサーティーナを参考に1847年にバンドネオンを発明したといわれています。
バンドネオンはドイツの民俗音楽で演奏されていましたが、ドイツにおいてはあまり定着しなかったようです。
しかし、このバンドネオン。ドイツから遠く離れたアルゼンチンにおいて普及するようになります。
そのキッカケは19世紀後半のアルゼンチンの海外移民の受け入れです。
ドイツからの移民と共にバンドネオンもアルゼンチンに輸出されました。
タンゴは酒場などで、あり合わせのギターやバイオリンに合わせて踊っていましたが、コンサートホールなど広い会場で踊るようになると、ギターなどよりも大きな音を響かせる楽器が必要になります。
ちょうどバンドネオンの音量や音色がタンゴの曲にピッタリだったこともあり、1910年代ごろからタンゴのメインの楽器として普及しました。
バンドネオンの使用される楽曲とは?
バンドネオンはタンゴに欠かせないメインの楽器となっています。
しかし、バンドネオンはタンゴのみならず、ポルカ、ワルツ、マーチ等の演奏で使用されています。
最近では、日本国内でも若手のバンドネオン奏者が出てきており、小松亮太氏がジブリ音楽をバンドネオンで演奏するなど様々な音楽ジャンルを演奏するようになってきています。
まとめ
バンドネオンとアコーディオンの違いを改めてする事でアコーディオンにも興味が出てきました。
次はアコーディオンの楽曲も聞いてみようと思います。
みなさんも小松亮太さんの演奏、ぜひ聴いてみてください!!