Satoさんインタビュー連載第2回目となる今回は、Satoさんがメイクに目覚めたきっかけや、こだわりの美容法についてお話を伺いました。
Satoさんの話を伺うと、人は一朝一夕では手に入らないものなのだと痛感します…とはいえ、今夜からまねできることもありますので、ぜひ試してみてくださいね。
Satoさんが音楽の道に進もうと思ったのはいつだったんでしょう?
小学生のとき、同級生がお兄さんの影響でロックに詳しくて、教えてもらったのが BOØWYとLUNA SEA。CD借りて聴いたら、ロックサウンドだけど馴染みやすいメロディ で聴きやすくて。
そこからロックに興味が出てきました。
でも、この段階では「自分も楽器やりたい!」って気持ちはまだなくて、あくまでもいちリスナーでした。
エレキギター弾いてる友達を見ても何も惹かれなかったですし。
で、中学生になってからのある日、塾の友達の家に遊びに行ったら「ベースやってるん だ」って弾いて見せてくれて。
もうその瞬間、「何てカッコ良いんだ!」と。
出会ってし まった、という感じです。 ベースを手にするまではエアーガンが趣味で、よく仲間と撃ち合って遊んでたんですけ ど、もう速攻で全部売って。
その売り上げにお年玉を足して、地元札幌の狸小路にある楽 器屋で3万円くらいのベースを買いました。
ベーシスト・Sato誕生の瞬間ですね。以降はもう、家でひたすら基礎練習して、好きな曲をコピーして。
バンドキッズのよくある感じだと思いますよ。
高校生くらいまでは、学校終わったらすぐ友達の家に行って音合わせして、っていう毎日でした。
その頃はGLAYをよく聴いてたんですけど、ベースのJIROさんにはとても影響を受けまし た。
もちろんベースの演奏もコピーしましたけど、特にその在り方に、ですね。
ファッションひとつ取っても、革ジャンとか黒ずくめでビシッとキメる定番スタイルだけじゃなくて、黄緑色のシャツにオレンジ色のネクタイを合わせてたりとか...ロックミュー ジシャンでありながらもポップな存在感があって。
ロックやバンドに対する少年サトの固 定概念を変えてもらった出会いでした。
そんな憧れの延長線上に、「こういうミュージシャンがいるなら、もしかしたら自分にも できるかも」って気持ちも芽生えてきて、いつしか音楽がただの憧れではなくなったとい うか、自分の人生にとって関係あるものになっていったというか。
気づけば音楽ともベースとも長い付き合いになって、それなりにいい歳です(笑)。
Satoさんは本当に綺麗なお顔をしていますが、やはりこだわりがあるのでしょうか。
あはは、ありがとうございます。
ヴィジュアル系ですから!メイクも好きですよ。
最初にメイクしたきっかけも、というか今もそうですけど、変身願望ですかね。
学校では目立つタイプではなかったのですが、でも変に自己主張はしたくて(笑)
悪目立ちしてたと思いますし、小中学校の頃はリーダー格のグループからいじめられてたこともありました。
パッと見は地味めなんだけど、でも心の奥底には目立ちたい、自分も認められたいっていう強い気持ちがあって、それが変身願望に繋がっていって。
ステージに立つというのは今でも特別なことですけど、しっかりメイクするのも派手にパ フォーマンスするのも自然なことですね。
学校の教室では悪目立ちする地味なやつでも (笑)、ステージ上では主張し過ぎくらいがちょうど良いわけです。
最近はプロのヘアメイクさんにお世話になることが多くなって、細かい注文まで再現してもらえるのは嬉しいし、髪型とか自分には思いつかないアプローチをしてもらうのも新鮮で楽しいですね。
あと、どんなジャンル、どんなメイクさん、どんなメイク内容にせよ、普段の肌のコンディションをどれだけ整えておけるかってところはこだわるというか、気をつけるようになりました。
メイクさんが付くからこそ、気を遣う部分もあるんですね。
ライブや撮影などメイクする機会も増えて、保湿など小まめにするようになりました。
コンディション良いとメイクさんのひと手間を減らせるし、時短にもなりますよね。
とはいえ、20代の頃に比べて「おや?」って気になることも増えてきてますし(笑)、 同年代の男性に比べるとそれなりに時間やお金を割いてる方だと思います。
例えば化粧水や洗顔、シャンプーとかって、自分に合うものを見つけるまでの「旅」みたいなものじゃないですか。
今は物も口コミも溢れているから、何をどうやって選べばいい のって感じになると思うんです。
自分にフィットする物になかなか辿り着けない。
なので、自分に世代が近い知人友人の中で、肌の元気な人が取り入れているアイテムとかやり方を試す、ということはよくしますね。
最近だと、知人の誕生日パーティで知り合ったドラァグクイーンの方がいるんですが、そ の方の肌がとても綺麗で。
ドラァグクイーンの方々って、白塗りとか全身金色とか、信じ られないくらい濃い目のメイクをするじゃないですか。
そうやって肌を酷使されてる方がメイク落としも洗顔もクレイソープ一つで終了、という非常にシンプルなものだったのでビックリして。
そのクレイソープは高級なコスメブランドの物だったのでしょうか?
いえ、そのクレイソープはそこまで高価なものじゃないんですよ。2千円くらい。
個人的にはそこもポイントで、肌のケアが生命線のお仕事をしながらメイク講師まで務める知人が、有名コスメブランドのものではなくてわざわざそのクレイソープを選んで使っている、そこには少なからず理由がありそうだぞ、と。
もちろん好きなブランドやデザインのものを使うと気分が上がるし、そこを否定するつもりは全く無いのですが、個人的には洗顔や基礎化粧品、シャンプーはとにかく実際の使用感、自分との相性が最優先ですね。
そんな感じで、そのクレイソープはライブ会場や撮影現場、旅先にも持っていって自分の肌で人体実験中です。
僕との相性は悪くなさそうで、ハリ感やほうれい線、毛穴事情と か、以前よりコントロールできてる実感はあります。
あ、これクレイソープの宣伝じゃあ りませんからね(笑) まぁ、いま相性が良かったとしてもコンディションは変化していきますし、年齢も重ねま すし。
肌のことに限らずですが、その時々で必要なケアを探っていけたらと思います。大事なのは「諦めないこと」、じゃないでしょうか(笑)。
吹き出物なんて、縁遠そうですね
いやいや、普通に吹き出てきますよ。
むしろ元から結構できる体質で、肌も白いので目立 ちますし。
そこはもう肌の表面のケアというより肌の材料、つまり口から入れる食べ物を 気を付けないと、って話になるんでしょうね。
あくまでも僕の場合ですけど、単純に糖質と脂質を同時にたくさん摂ってしまうと吹き出物が出る、って印象です。そういう時は栄養はサプリメントで補いつつ、食事量を減らします。
体調不良のときや完全にリセットしたい時は、数日〜1週間くらい、酵素を使ったファスティング(断食)することもあります。消化活動に使われていた莫大なエネルギーが、肌はもちろん身体の内外の回復にまわってくれますし、腰やお腹周りもスッキリしますね。
人それぞれに合った食事法やコンディションの整え方があると思いますけど、試してみて「自分で自分の心身をコントロールする」って感覚を得ることが大切な気がしてます。
例えば、僕はファスティングすると頭も体もスッキリしますが、その過程で少し末端冷え性っぽくなることがあるので、低負荷の運動を毎日やったり、白湯を小まめに飲んだり、 夜は早めに休むようにしたり、自分なりに対策するようになりました。
そういった知識はどこから得ているんですか?
ファスティングに関しては、GACKT兄さんから詳しく教わりました。
兄さんがお米を召し上がらないことは有名な話だと思いますけど、やっぱりあの容姿を維持されてるわけですし、トレーニングなどはもちろん、口にするものも普段から相当選んでらっしゃる印象です。
先ほどのドラァグクイーンの方には、肌や髪の仕組みなど専門的なことを教えていただい たりしました。
僕は先生とお呼びしてます(笑)会話も「シートパックを顔に貼りつけ ても真皮までは届かないしね〜」「な、なるほど...!」みたいな感じで。
普通、「真皮」の話とかしないですよ(笑)。
あとは、たまに通ってるスキンクリニックも俳優の先輩に紹介してもらったり...皆さん同性っていうのもポイントかも知れませんね。
毎日のケアで欠かせないことはなんですか?
先ほどお話したクレイソープ洗顔、小まめな保湿もそうですし、身体の材料となる食べ物を選ぶこと、ジュースではなく純粋な水を常温で一定量飲むこと、運動すること、なるべく湯船に浸かること、爪を綺麗に保つこと、よく眠ること、よく笑うこと、でもたまにハメを外すこと、とかですかね!
スキンクリニックでのメンテナンスにも行きますけど、自分でできるデイリーケアの質は これからも出来る限り上げていきたいですね。
こうやって気にするようになるに連れて、世の中の女性の努力に気付くことも増えました(笑)。
僕はステージに立つ時こそメイクしますけど、それを毎日のように繰り返し、試行錯誤を続けているわけじゃないですか。
もちろんナチュラルで素敵な女性も多いですけ ど、磨かれた「可愛い」「綺麗」の裏側にある時間、労力を想像すると...頭が下がる思いですよ、本当に(笑)
女性の美に対する努力は、大抵の男性は気付いてくれないものです。その影の部分を理解してくれているのは、ファンにとっても嬉しいことですよね。
いつもよりおしゃれしてライブに行くその手間暇を、Satoさんはわかってくれるわけですから。
連載最後となる第3回では、ボディメイキングの話を伺ってきました。
とてもストイックなので、まねするには覚悟が必要ですが(笑)、とても為になるお話でした!