突然ですが、「シンデレラタイム」って、ご存知ですか?
10年くらい前にもてはやされたこのワード。
知らない人もいるかもしれません。
この「シンデレラタイム」は、「美を創る時間帯」と言われています。
でも、どうして「美を創る時間帯」なんだろう……?
今回は、「シンデレラタイム」のメカニズムについて調べてみました!
シンデレラタイムって?
シンデレラタイムとは、肌の再生の為に睡眠をとるといいとされている時間帯のことです。
22時から2時までの4時間、成長ホルモンが分泌される為、「肌のゴールデンタイム」と持て囃されました。
しかし近年、「シンデレラタイム」が存在しないことが医学的に証明された!
実はこのシンデレラタイム、医学的には何の根拠もなかったのです。
たまたま被験者たちの睡眠時間がこの時間帯に集中した為、「22時~2時の間に成長ホルモンが分泌される」という検証結果が出たのではないか、というのが有力な見解です。
では、この実験は全く意味がなかったのでしょうか?
そんなことはありません!
睡眠に時間帯は関係ない! でも睡眠時間は大切!
成長ホルモンは、入眠後30~90分以降に分泌されます。
なので何時に眠っても大丈夫です。
睡眠中は、肌だけでなく、体のメンテナンス時間。
分断されると、メンテナンスは最初からやり直しになってしまうんだそう。
ですから、時間帯ではなく、良質な睡眠をとることが大切です。
時間にすると連続で7~8時間睡眠をとるのが理想的です。
リラックスして良質な睡眠をとる為に今夜からできること
・お風呂に入るのは眠る90分前。
人というのは、体温が上がり、下がってきたときに眠気を覚えます。
ベッドに入る90分前に入浴して、体温を上げておくと、入眠しやすくなりますよ。
・寝酒は、少量なら効果的!
寝酒はよくないと思われがちですが、ビールなら瓶1本、日本酒なら1合(180ml)程度であれば入眠効果が得られると言われています。
・お昼寝は多くても30分以内!
人間は、体内のメカニズムによって14時ごろに眠気に襲われるようになっています。
お昼寝ができる環境であれば、ついつい眠気に身を任せてしまいたいところ……
ですが、お昼寝をし過ぎると夜に眠れなくなってしまいます。
また、お昼寝に最適な時間は「30分以内」と言われています。
それ以上お昼寝をしても効果はないそうです。
また、アルツハイマー患者とその配偶者を対象に解析を行い、「30分未満の昼寝の習慣がある人は、アルツハイマー発症リスクが低い」という結果が報告されています。
きちんと睡眠時間を確保して、老後に備えよう!
成人に必要な睡眠時間は何時間か知っていますか?
なんと、7時間です。
アメリカでは、7時間睡眠の人は6年先の死亡率が最も低く、7時間より短い睡眠時間だと死亡率が約1.3倍も高くなるという研究結果が出ています。
それだけでなく、なんと認知症のリスクも約1.6倍に跳ね上がります。
マウスを用いた実験で、マウスの睡眠時間に制限をかけたところ、「アミロイドβ」という物質が頭に沈着しました。
これは、アルツハイマーの原因とされる物質です。
「アミロイドβ」は日中の活動で発生する脳の老廃物で、神経細胞を傷付け、脳の働きを衰えさせる物質です。
寝ている間に排出されるので、睡眠時間が短くなると脳内に沈着してしまうというわけですね。
さらに、睡眠不足はガンのリスクも高めます。
体内にがん細胞ができると、免疫細胞がガン細胞を攻撃して抑え込みます。
しかし、睡眠不足だと免疫細胞の働きが鈍くなって、ガン細胞が増殖してしまうのです。
現在の医学では、ガンもアルツハイマーも特効薬はありません。
健康な老後を迎える為にも、今から睡眠習慣を整えていきましょう!