女性は妊娠前に親知らずを抜いておきましょうとよく言いますが、なぜ抜かなくてはいけないのでしょうか?
みんな親知らずって抜いてるの?
親知らずというのは、抜くのが一般的な治療法らしく、米国衛生雑雑誌に載っていた2007年の研究によると、年間に500万人が1000万本の親知らずを抜いているそうです。
実際、10代後半~20代前半の若い世代にとっては人生の通過儀式のようなものらしいです。
痛くなくても抜かないとダメ?
親知らずを残しておくと痛くなったり腫れる、というのはよく耳にすることです。しかし、すべてのケースで抜かなければならない訳ではなく、悪影響を及ぼさない場合は残しておいたほうが後々のために良い場合があります。
▼こんな場合は抜いたほうがいい!
①親知らずが少しだけ見えていて、これ以上生える見込みがない
親知らずが斜めになっていたり横に倒れている場合、きちんと生え切らず、虫歯や歯周病を起こすことは免れません。
②親知らずが手前の歯を強く押していて歯並びに影響を与えている
親知らずが手前の歯を強い力で押して、歯並びが悪くなってしまうことがあります。
③親知らずの周りに嚢胞ができている
レントゲン上で埋もれた親知らずの周りに袋状の影が見えることがあります。この袋状の物を嚢胞と呼びますが、残しておくことでトラブルを起こす原因となります。
④親知らずがかみ合わずに歯ぐきや頬の粘膜を傷つけている
親知らずはかみ合わなければどんどん延びていきます。そうすると向かいの歯ぐきや頬の粘膜を噛むようになり、痛みを引き起こします。また顎関節症を起こす原因にもなってきます。
⑤親知らずがひどい虫歯や歯周病になっている
親知らずは歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病が進みやすい歯です。きちんと生えている場合でもひどい虫歯や重度の歯周病になっている場合には残しておかないほうが良いでしょう。
早く抜いたほうがいいのはなぜ?
年齢が若いうち 多く人の場合、親知らずは10代後半から20代前半で生え始めます。
しかし、このタイミングでは特に大きな問題が起こらず、40代以降になって問題が生じる人も少なくありません。
年齢が上がるほど、歯は骨にしっかりと固定されるため、抜歯が大変になります。また、抜歯後の回復にも時間がかかりやすくなる傾向があります。
親知らずを抜くつもりなら、できるだけ年齢が若いうちに抜いたほうが良いと言えるでしょう。
特に女性は妊娠、出産の前に 親知らずが生え始める時期以降に、結婚や妊娠、出産を迎えることが多いでしょう。特に妊娠中は、痛み止めなど薬を使用しづらく、麻酔を使用する抜歯も難しくなります。
また、出産後、お子さんが小さいうちは通院等も大変なもの。
この点からも、なるべく若いうちに親知らずの抜歯を終えておくのが安心です。
腫れや痛みのないとき 親知らず周辺に腫れや痛みがあるときには、麻酔が効きにくくさらに炎症を悪化させる可能性などもあるため、抜歯を行うことができません。
腫れや痛みが出る前が抜歯に良いタイミングなのです。
腫れや痛みがある場合には、内服薬などを数日間用いて炎症を抑えてから抜歯を行います。
抜歯後、安静にできるタイミング下の親知らずや横向きに生えている親知らずの場合、抜歯後にひどい痛みや腫れが起きやすくなります。抜歯後数日は安静に過ごすのが理想です。人前に出なければならない予定や身体を動かす予定などの前の抜歯は避けた方が良いでしょう。
ドライソケットとは?
抜歯後は抜いた穴のところに血が溜まって、徐々に徐々に治っていきます。ところがその血がなんらかの理由で剥がれてしまうと強い痛みを出す原因となります。これをドライソケットと言います。
ドライソケットになってしまうと痛みが長期間続きます。そうならないためには、抜歯後うがいをしない、などいくつか気をつける必要があります。
まとめ
歯の矯正もそうですが若い時の方が治りが早く体が対応できるみたいですね。
筆者も早めに親知らずを抜きに行こうと思います。