あなたは「事実婚」をご存知ですか?
セクシー俳優・しみけんさんと、人気コラムニスト・はあちゅうさんが「事実婚」を発表したことで、大きく話題になりました。
「事実婚」は一昔前には「内縁の妻」と言われていましたね。
事実婚とは、同性婚に続く婚姻の形なのでしょうか?
結婚と事実婚の違いは? "メリット・デメリット"は?
今回は、今話題の事実婚について、調べてみました!
そもそも事実婚とはなんなのでしょう?
じじつこん【事実婚】
法律上の婚姻をしていないが、社会的に夫婦と同一の生活を送っていること。特に、婚姻の意思がない点で内縁と区別して使用される。(大辞林 第三版より)
「内縁」との違いをもっと詳しく説明すると、
内縁との違いは,当該男女が,現行の婚姻制度に対しなんらかの疑問をもち,積極的・自発的に法律婚を選択しないという点にある。(ブリタニカ国際大百科事典より)
「内縁」との決定的な違いは、何かしら事情があり入籍が難しいのか、自ら入籍しない選択するか、ということですね。
では、どうして事実婚を選択するのでしょうか。
事実婚を選択した女性に話を聞いてみました。
〇「結婚はしたいが、婚姻により不随するお互いの親族関係が面倒だったから」(32歳/事務員)
〇「この先ずっと一緒にはいたいが、一緒に暮らすメリットが見つからなかったから。子どもを持ちたいわけでもなかったので、事実婚でいいと思った」(27歳/司書)
〇「彼が猫派、私が犬派でどちらも譲れないので、結婚し同居はしたくないから」(30歳/ウェディングプランナー)
〇「分かれたときに、戸籍に傷がつかないから」(29歳/デザイナー)
戸籍に傷をつけたくない、というのはなかなか衝撃的な意見です。
「結婚」と「事実婚」の違いってなに?
事実婚を選択した人の考えは見えてきました。
確かにメリットが多いような気がします。
でも世の中はまだまだ婚姻制度を選択するカップルの方が多いですよね。
それはなぜなのでしょうか。
ここからは「結婚」と「事実婚」の違いをお話ししたいと思います。
〇パートナーが危篤状態の時、
立ち会えるのが「結婚」
立ち会えないのが「事実婚」
〇子どもが生れた時、
夫婦の子どもと認定されるのが「結婚」
パートナーに認知してもらわない限り非嫡出子となるのが「事実婚」
〇パートナーの保険が下りる際
保険金を受け取れるのが「結婚」
保険金を受け取れないのが「事実婚」
※他人が受け取れる保険も、少ないながら出てきました!
〇パートナーが先に亡くなった時
財産をもらえるのが「結婚」
財産がもらえないのが「事実婚」
※ただし、遺言書を残していた場合はこれに限りません
〇不妊治療の補助を
もらえるのが「結婚」
もらえないのが「事実婚」
「事実婚」は法律上、戸籍上は他人のままですから、「血縁関係」にだけ許されることが許可されません。
「夫婦になる」ということは、同じ人生を歩んでいくということ。
確かにわずらわしさもありますが、その変わり夫婦でいる限り最低限の保証はあります。
では、事実婚のメリットは何なのでしょうか?
・姓が変わらない
・分かれても戸籍に記録が残らない
・婚姻関係ではないので、自由がある
・結婚に伴う書類上の手続きが不要
・親戚付き合いをしなくていい
「結婚」と「事実婚」、結局どっちがいいの?
「結婚」には様々な面での「保証」があり、「事実婚」には「自由」があります。
どちらを優先し、大切にしていくか、それはそのカップルの選択次第です。
現代では子どもを持たない選択をするカップルも多いですから、「結婚」という制度のメリットは減りつつあるかもしれません。
"愛する人がいて、一緒に暮らしていくということ"
それは「結婚」であれ、「事実婚」であれ、違いはありません。
現在、事実婚にも婚姻関係と同等の資格を与えようという動きもあり、近い将来「結婚」と「事実婚」の差はほとんどなくなる日が来るのかもしれません。
カップルそれぞれがデメリットとメリットについて調べ、自分たちにとっての最善の選択ができるといいですね。