お手軽に綺麗に痩せられるけど、リスクも気になる……そんな『脂肪吸引』。
今回は「渋谷高野クリニック」の高野医院長に、『脂肪吸引』について徹底的に質問をぶつけてきました!
それだけでなく、整形についての疑問にいろいろ答えていただきました!
[さっそくですが、『脂肪吸引』はどういう人が受けるべき手術なのでしょうか]
難しい質問ですね……あまりに痩せすぎていると受けられませんし、体重が多い(BMIが高い)と麻酔のリスクを伴うのでけっこう断っているクリニックが多いです。
アメリカの基準では、体重が多い(BMIが高い)と「日帰りはダメですよ、入院してください」としているクリニックもあります。
[痩せすぎている人は脂肪がないから手術ができない、ということですね。「太っている」と思いこんでいる方がカウンセリングに来ることもあるのでしょうか]
顔の手術だとありますね。ただ単に骨格が丸いだけの方ですね。脂肪吸引するほどの皮下脂肪がない人は物理的に不可能だということですね。
[それは素人目には判断が難しそうすね。脂肪吸引後、気を付けていないとまた同じように脂肪がつくのでしょうか]
ちょっと質問とは異なりますけれども、脂肪吸引の後のリバウンドの話の方が分かりやすいと思うのでお話します。
これはまだはっきりとした結論は出てはいないのですが、脂肪吸引をしたら、脂肪がなくなって体重が減った分、元に戻そうという作用が働くという説があります。
日本だと、「脂肪吸引しても体重は変わらない」とよく書いてあるのですが、実際には例えば太ももだと2リットルとか3リットルの脂肪が取れるので、体重が変わるはずなんですよね。
もちろんそれは全てなくなるわけじゃなくて、違う組織に置き換わったりだとか、瘢痕組織などに置き換わったりするので、全くそのまま減るわけではありませんが1kgくらいは減るはずなんですね。
なので、文献を見ると術後1ヶ月だと1kg程度減っているが何もしないと戻って来る、というものや、4か月間程運動と食事制限を継続すると1kg程減ったまま維持できる、というものがあります。
ただ4か月以上のフォローがないので正確には分からないのですが、リバウンドしようという作用は恐らく起こっているのではないかなと思っています。
ですので、例えば2ℓくらい取れたら1kgくらい減るはずなので、きちんと体重を測って頑張って食事を減らしてね、と言っています。
[元に戻ったからもう一度やりたいという患者さんはいますか?]
いらっしゃいます。
[その場合、再手術は可能なのでしょうか?]
皮下脂肪があればできます。
もちろん皮下脂肪が0になっているわけではないし、体重が増えれば残った皮下脂肪が大きくなるのでできなくはありませんが、初回程は取れなかったり、変わらなかったりします。
[脂肪吸引の施術を受ける年齢層はどのくらいなのでしょうか]
体の場合、多いのは19歳~40代ですね。顔だともっとご年配の方もいます。
年齢を重ねると顎下に脂肪が溜まる方がいるのですが、その施術だと60歳くらいの方でも受けられた方はいらっしゃいます。
[想像以上に高齢の方も施術を受けられていて驚きました! 高齢の方が施術を受けられる場合、リスクはありますか?]
やはり、見た目は年齢が上がれば上がるほど、引き締まりが弱くなりますよね。見た目にダルンと弛むというのではなく、凹凸のように見えてくることが多いですね。
部位としては、おなかの正面が一番なりやすいです。
[健康面のリスクはないのでしょうか]
体へのリスクが大きいものではないですね。
[脂肪吸引をした後はけっこうしんどいと聞いたことがあります]
範囲によります。太ももとか下半身全体をやると痛いし、しんどいと思います。
[痩せる施術の中には、脂肪溶解注射もありますが、メリットデメリット、効果の大きさ価格等全て比較した上で、脂肪吸引が一番いい施術なのでしょうか]
簡単な手術ではありませんが、手っ取り早いです。
脂肪溶解注射は、本来2週間から4週間に1回で4回ぐらい打つんですよ。そうすると終了までに2、3か月ぐらい掛りますね。費用は安いですが、時間的には脂肪吸引の方が早いです。
[仕上がり具合も違うのでしょうか?]
脂肪溶解注射だと効果はある程度限定的になってしまいます。
[脂肪吸引術後の写真を拝見しましたが、脚線がとても綺麗になっていましたよね。あれは脂肪吸引ならではのものでしょうか]
他の方法だとあそこまで変化は出ないと思います。
ありがとうございました!
前編では、「脂肪吸引」についてリスクや術後経過などについて、詳しく教えていただきました。
後編では、「豊胸手術」や「目の下のたるみ手術」についてお話を伺っていきます!