鼻や胸に、シリコンを入れる話はよく聞きますね。
鼻に入れるシリコンプロテーゼは白いので、ブラックライトで光るからばれちゃうんじゃないか、と心配な人は今も多いようです。
実際に問題はないのか、その話を検証してみましょう!
ブラックライトで光る光らないの違いは?
ブラックライトがあたったとき、白くても光るものと光らないものがあります。
蛍光物質というものを含んでいるものが光るものです。
白いYシャツが光るのは、より白く見せるために蛍光剤が使われているせいで、洗剤にも蛍光増白剤が使われているものが多いです。
こだわったお酒を出すバーに行くと、"ジントニックはブラックライトで光ります"
でも、どこでも飲める日本のトニックウォーターでつくったジントニックは光らないことが多いですし、まず普通のジンソーダは光りません。
目では見分けつかないのですが、こんな違いがあるのは海外製のトニックウォーターには”キニーネ”という蛍光物質が含まれているからなんです。
そして本格派のバーだとトニックウォーターにもこだわっているのでブラックライトで光る、となるわけです。
光る、光らないはこんなところに違いがあります。
じゃあ鼻のプロテーゼは?
鼻に使われるシリコンプロテーゼは、現在使われているものだと蛍光物質が入っていないとのこと。
だからブラックライトでは光りません。
でも、かなり昔に手術した場合のプロテーゼには蛍光物質を含むものがあるようです。
20年以上前、といいますからけっこう昔ですね。
でも、鼻にその蛍光物質を含んだプロテーゼを入れていても、普通は光らないです。
皮膚の中に入っているからです。
ブラックライトの光は紫外線(UVA)を含んでいて、紫外線が蛍光物質に当たると紫外線よりも弱いパワーの光(可視光線)に変化してしまうため、それが光って見える原因です。
紫外線は波長が短いので皮膚の奥には届きません。
なので皮膚に埋め込まれているプロテーゼは、たとえ蛍光物質が含まれていても光らないのです。
通常は…
でも、昔のプロテーゼを使っていて、なおかつ無理に鼻先の高さを出そうとしたせいで鼻先の皮膚が薄くなってしまっていたり、薄くなりすぎて”プロテーゼの先が出てきちゃっている”場合にはブラックライトで光る可能性は考えられます。
プロテーゼで鼻先を高くするのは限界があるし、その限界はわりと低いと覚えておかなくてはいけません……。
今のプロテーゼはブラックライトで光らないですが、そんなの関係なしに鼻先からプロテーゼが出てきちゃったら怖いですね。
胸に光をあてた時、バッグ豊胸の人はわかっちゃうって聞いたけど?!
今までの話の通り、豊胸用のシリコンプロテーゼを入れている場合も同じ理由でブラックライトでは光りません。
でも、波長の長い強い光を胸に押しあてると、皮膚を透過してプロテーゼに光があたります。
そうするとシリコンバッグの中のシリコンジェルの乱反射でシリコン全体が光り、光が皮膚から透けてプロテーゼが入っているのがわかってしまうようです。
皆さん、お持ちの非常持ち出し袋に懐中電灯は入っていますよね?一工夫してランタンに替える活用術。懐中電灯の上に水を入れたペットボトルを乗せるだけで、光が乱反射して周りを照らすことができますよ。懐中電灯が小さい場合は
コップに入れてやってみてください。火を使わないので安全です。 pic.twitter.com/2g7jp5l6rR— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) March 1, 2017
上のツイートに書かれている、水を入れたペットボトル+懐中電灯の原理と同じですね。
この話はテレビでも公開実験されていて、そこではLEDライトを密着させて押しあてて、という形でした。
なので、普通に懐中電灯で離れたところから照らしたりしても光るわけではないのでご安心を。
もちろん結論としてはシリコンバッグを体内に入れて豊胸している人もブラックライトで光ることはないですし、普通の状況で浴びる光で光ることも無い、ということですね。
鼻にプロテーゼが入っている人の中にも、この手の話におびえている人もいますが、心配しなくて大丈夫です!