客観視とは
自分の感情や利害などにとらわれずに、冷静な立場で判断する事を「客観視する」といいます。
「主観」を離れて、第三者の目で自分を観察して物事を判断することを意味しています。
「客観」の反対の「主観」とは、自分ひとりの考え方や見方で物事を判断することです。
身近な例でいうと、誰かに自分の欠点を指摘されたときに感情的に「私はそんな人間ではない」とただ言われた内容について考える事もなく拒否したりする状態を「主観的」になっているといい、反対に相手から指摘された内容について冷静に「本当に自分はそのような欠点があるのか?」と自問自答する状態を「客観的」になっているといえます。
特徴
個人的に受け取る
客観視できない人は、主観的に見ている人です。個人的に受け取りがち、とも言えます。
たとえば、客観視できない人が映画を見たら、主人公に感情移入してハラハラドキドキしながらめいいっぱい楽しむことができるでしょう。
映画以外の何でも、基本的には「自分のこと」として捉えがちです。買い物をする時も、「わー、この服かわいい! これ好き!」というように、自分の感性で決めてしまいます。
冷静な判断ができない
主観的・個人的に物事を見て、感性に生きることは、楽しいことがいっぱいで満たされる部分もあります。
しかし、全体的に見て自分がどういう動きをしているのかが見えないため、力の入れどころをよく間違えます。
変なことをしていても軌道修正ができません。
さらに気分屋なため人から流されたり騙されたりしやすいのもデメリットです。
ビジネスをするには客観視ができないと厳しいものがあります。
こだわりが強い
仕事に責任や自覚を持つことは大変重要ですが、あまりにも仕事に対するこだわりが強い人は自分の仕事の進め方に強い思い入れを持ってしまうため、仕事において客観視できない人になってしまうのです。
新人に仕事の指導をするときにも、このタイプの人は自分のやり方を押し付けようとします。
線は定規でまっすぐ引け、メモはボールペンでとれなど、本来自由なはずのものにまで自分のやり方を押し付けようとするので、客観視できないことのしわ寄せが周囲に来てしまい、迷惑してしまいます。
勝ち負けにこだわる
仕事を一種の勝負事と考えて、あらゆる場面で勝ち負けにこだわるような人は、仕事において客観視ができない人です。
このタイプの人は、仕事の成果や出来栄えを何よりも重視するので、本来は客観視が得意なタイプです。
自分の好みやこだわりよりも結果を重視して仕事をしますから、顧客満足度を高めて成果を上げるような仕事ぶりを発揮してくれます。
しかし、勝ち負けにこだわるあまり、上手に負けるということができません。
仕事は必ずうまくいくとは限りませんし、時には負けることが将来の利益につながることもあるのです。
客観視できない人は、目の前にある敗北に強い拒否反応を示すあまり、将来的な利益を客観視することができなくなってしまうのです。
先入観によって、客観視がうまくいかなくなる
例えば、自分に自信が無い人が客観視をすると、「自分はどうせこんなだから◯◯出来ない。
出来ても大したことはない」と、事実を歪曲して自分自身に認識させます。
先入観は、物事を歪曲させる、のです。
こうなってくると、例えば他人がどう自分を思っているかについても、「あの人は私の事気持ち悪いと思っているに違いない」とか「◯◯していることについて無駄だとか邪魔だとか思われているはず」とかになっていきます。
そして、これは逆もしかりでして。自信のある人・自分が好きな人も陥るものでもあります。
「自分が好きだから」あれもこれも出来て当たり前だ、と地に足がつかなくなる。
他人の目線についても「自分は周りから好かれている」とか「◯◯していても自分は許される」というような思い込みに。
結局これも他人をないがしろにし「自分が自分が」だけになっています。
これでは客観視ではなく、自分が中心になった単なる思い込みでしかありません。先入観は「他人の気持ちをある程度考える、慮る」という部分も奪い、自分本位な他人像を作ってしまいます。
これだとAさんのつもりで考えるのではなく、Aさんの事を考えるでなく、単に「自分のが自分を外からみたらこう思うに違いない」という妄想。そこに他人は存在していない。
こんな状態になると、自分ではそんなこと思っても居ないのに「君は随分自意識過剰だね」なんて言われてしまうことに。
まとめ
自分を客観視することは難しいです。
正直私も客観視が苦手で、よく人に騙されます。
今年は少しづつ自分を客観視していこうと思いました。